記録の歴史
NPBシーズンHPランキングTOP20
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最優秀中継ぎ投手の指標となるホールドポイント。ホールド数だけでは順位が決まらない記録を、救援勝利や登板数から比べてみる。
概要
NPB一軍公式戦の「ホールドポイント【シーズン記録】」。2005年の現行制度導入以降、2025年度シーズン終了現在の公式18位タイまでの22記録を対象とする。HP・ホールド・救援勝利・球団・年度はNPB公式記録。独自計算の比較値は本文中に注記。2026年の成績は含めない。
ホールドポイント(HP)は「ホールド+救援勝利」。救援投手がホールドを獲得できなかった試合でも、救援勝利を挙げればHPが増える。そのため、年間ホールド最多と年間HP最多は必ずしも一致しない。ここでは公式の歴代順位を整理し、救援勝利の内訳、同年リーグ2位との差、年間ホールドとの順位の違いを比較する[1][2]。
詳細
◇NPBシーズンホールドポイントランキングTOP20
NPB公式の「ホールドポイント【シーズン記録】」では2010年の浅尾拓也が59HPで歴代1位。2位の久保田智之は55HPで4差、2025年の大勢が54HPで3位に入った。18位の44HPには5シーズンが並ぶため、20位以内に相当する記録は22件である[1]。
HP=ホールド+救援勝利。順位・球団・年度・HP・ホールド・救援勝利はNPB公式の「ホールドポイント【シーズン記録】」に従う。各投手の救援勝利だけを加算するもので、先発勝利をHPには加えない。同数の記録は同順位として全件を掲載した[1][2]。
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◇同じ年のリーグ2位と19HP差
2010年のセ・リーグでは浅尾拓也が59HP、リーグ2位の巨人・久保裕也が40HPで、その差は19。一方、2007年は久保田智之の55HPに対して同じ阪神のウィリアムスが43HPで12差だった。単年歴代1位と2位は4HP差だが、当該年度のリーグ内での突出度は別の尺度で比較できる[3][4]。
◇2025年は歴代3位と6位タイが同一リーグに
2025年セ・リーグでは巨人の大勢が54HPで1位、阪神の及川雅貴が52HPで2位。わずか2HP差だった。大勢は46ホールドに救援8勝、及川は同じ46ホールドに救援6勝を加えたため、ホールド数では同率でもHPには2差がついた。2025年パ・リーグ1位はソフトバンクの松本裕樹で44HP、歴代18位タイに入る[1][5][6]。
同年・同一リーグのHP最多と次点を比較する。ホールド数の順位や通算HPの順位ではない。2005年は制度導入初年であり、当時のホールド規則による救援記録を対象としている[3][4][5][6][7]。
◇上位22シーズンの平均と比較
今回掲載した22シーズンのHP平均は48.5。59HPはその平均より10.5多く、約1.22倍となる。ただし、これは「歴代上位22シーズンだけ」の平均であり、一般的な救援投手のシーズン平均HPではない。通常水準との比較には、上に示した同年同リーグ2位との差も必要である[1]。
登板数に対するHPの割合はどれくらいか
◇HPの多さと登板数の多さは一致しない
歴代最多の2010年・浅尾拓也は72登板で59HP、2007年・久保田智之は90登板で55HPだった。一方、2025年の大勢は62登板で54HP、及川雅貴は66登板で52HP。同じ50HP台でも出場試合数が大きく異なる。HP÷登板数を比べることで、単純な記録数だけでは見えない違いが分かる[1][8][12]。
HP/登板=年間HP÷年間登板数×100(小数第1位)。「HPを獲得できる場面」で投げた割合や成功率ではない。登板にはセーブ、敗戦、HPが付かない救援登板なども含まれ、チームの試合展開や起用法で数値は変わる[1][8][12]。
HPとホールドの違いで順位が変わる
◇年間最多ホールドはHP最多とは異なる
NPBシーズンホールド最多は2021年の清水昇による50ホールド。しかしHPは50ホールドと救援3勝を足した53で、HP順位は歴代4位タイだった。一方、2010年の浅尾拓也は47ホールドだが、救援12勝を加えて59HPでHP歴代1位。ホールド数だけを並べるランキングとは結論が異なる[1][8]。
◇2009年の山口鉄也は救援勝利が順位を押し上げた
山口鉄也は2009年に35ホールド・救援9勝で44HPを獲得し、HP歴代18位タイに入る。35ホールドはホールド歴代上位の掲載基準38以上には届かないが、救援勝利を加えたHPではTOP20相当に入った。比較すると2012年の山口は44ホールド・救援3勝で47HPとなり、別の積み上げ方で再び上位に入っている[1][8]。
◇HPの内訳を見れば同じ数字にも違いがある
「救援勝/HP」は救援勝利÷ホールドポイント×100で計算し、小数第1位で表示。HPの内訳に占める救援勝利の割合であり、登板時の勝率や投球内容を評価する指標ではない[1]。
シーズンHP記録の背景を詳しく見る
◇2010年の浅尾はチームのリーグ優勝にも貢献
浅尾拓也は2010年、中日で72試合に登板して47ホールド・救援12勝の59HPを記録し、最優秀中継ぎ投手賞を獲得した。中日は同年79勝62敗3分でセ・リーグ優勝。単年HP最多を残したシーズンはチームもリーグの頂点に立った[1][9][10]。
◇翌2011年も上位、そしてMVP
浅尾は2011年も45ホールド・救援7勝で52HPと歴代6位タイの記録を残し、セ・リーグMVPに選ばれた。同じ投手が2シーズン連続で歴代上位のHPを積み重ねた例であり、2010年だけの単発の記録ではなかった[1][11]。
◇2007年の久保田は90試合登板で55HP
久保田智之は2007年に90試合に登板し、46ホールド・救援9勝の55HPを記録。90登板はNPBのシーズン最多登板記録でもある。同年の阪神ではウィリアムスも43HPを記録し、チーム内で2人の中継ぎ投手がセ・リーグのHP上位を占めた[1][4][12]。
◇制度初年の藤川は53HP
2005年は現在のホールド制度が始まった年。阪神の藤川球児は46ホールド・救援7勝で53HPを記録し、最優秀中継ぎ投手賞を受賞した。導入初年度の記録が20年以上経っても歴代4位タイに残っている[1][2][13]。
◇2025年の大勢と及川は同じホールド数でもHPに差
2025年の大勢は62登板で46ホールド・救援8勝の54HP。及川雅貴は66登板で46ホールド・救援6勝の52HPだった。大勢はセ・リーグ最優秀中継ぎ投手賞を受賞したが、及川はホールド数で同率1位。HPは救援勝利を加算するという制度を分かりやすく示した2人である[1][5][14]。
◇2025年の松本裕樹もパ・リーグの最優秀中継ぎ
パ・リーグの2025年最優秀中継ぎ投手賞はソフトバンクの松本裕樹で44HP。39ホールドと救援5勝によるもので、シーズンHPの歴代18位タイに入った。2025年は両リーグのタイトル獲得者がともに歴代TOP20相当へ入った年だった[1][6][15]。
複数回ランクインした選手と記録の境界
◇22シーズン、19人の記録
HP歴代18位の44HPには、2009年の山口鉄也、2019年の宮西尚生・ロドリゲス、2021年の岩崎優、2025年の松本裕樹という5記録が並ぶ。そのため18位から22件目まで同順位。22記録を残した投手は19人で、浅尾拓也、山口鉄也、ロドリゲスが2シーズンずつ登場する[1]。
◇23位は43HP、差はわずか1
今回の最下位に相当する44HPの次には、43HPが6シーズン並ぶ。差はわずか1HPだが、公式順位は23位タイになる。同順位を20件で機械的に切らず、18位タイの全5記録を含めた。ランキングの掲載範囲が実績の優劣を一律に分ける境界ではない[1]。
ホールドポイント制度の成り立ちと注意点
◇2005年にセ・パ共通の制度へ
NPBは2005年2月に、新しいホールドと救援勝利を合算したHPを最優秀中継ぎ投手賞の基準とした。2004年までパ・リーグで記録されていた旧ホールドは、現在のホールドと別扱いとされ、過去の数字を通算へ加えない。このランキングは現行制度の2005年以降だけを対象とする[2]。
◇ホールドと救援勝利は同一登板で重複しない
現行のホールドは、勝利・敗戦・セーブなどの記録が付かず、所定のリードや同点の状況を守って降板した救援投手に与えられる。救援勝利は別の結果であり、同じ登板でホールドと救援勝利を二重に記録するものではない。HPはそれらを合計して中継ぎ投手の働きを数える制度だが、投球内容や勝利への寄与をすべて数量化する指標ではない[2]。
◇救援勝利の多さだけで投手の実力を断定できない
救援勝利は、登板中に味方が勝ち越したか、登板時間や公式記録員の勝利投手判定などに影響される。したがってHPにおける救援勝利の多さから、投球内容が良かったかどうかを単独で断定できない。ホールドとHPの差は「救援勝利がどれだけ加算されたか」を示すものとして読む必要がある[2]。
このランキングで分かること
HPの歴代1位はホールドの歴代1位とは違う。2010年の浅尾はホールド47だけならシーズン歴代2位だったが、救援12勝を加えるとHP59で1位になった。逆に50ホールドで史上最多の2021年清水は、HPでは53で歴代4位タイ。さらに2010年のリーグ内2位との差19HP、2025年の大勢と及川の2HP差などを比べれば、救援投手の記録が登板機会・勝利との関係で変わることが分かる。
集計条件と注意
NPB公式「ホールドポイント【シーズン記録】」の2025年度シーズン終了時点の記録に基づき、18位タイまでの全22シーズンを掲載。ホールドと救援勝利の内訳も公式に準拠。2026年の記録は反映しない。救援勝/HP、上位22件の平均は本記事独自の算出値。NPBの2005年制度改定より前の旧ホールドは含まず、セーブ数やセーブポイントと混同しない。資料確認日:2026年10月9日[1][2]。