記録の歴史
NPBシーズンボークランキングTOP20
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プロ野球の投手に科されるボークは、年間どれほど多くなるのか。歴代記録と投球回、近年の水準を比べ、反則が起きた場面も見ていく。
概要
NPB一軍公式戦のボーク【シーズン記録】。2026年度終了現在の公式歴代一覧は「6ボーク以上」18記録を収録する。19位タイ相当の5ボークは年度別公式記録で確認できた例を補記するが、全年度・全選手の網羅確認はできていない。そのため本記事の末尾部分は暫定集計とし、公式上位18記録と区別する。
ボークは走者のいる場面で投手の反則動作などがあったときに適用される野球規則の処置である。1年で多くボークを記録した投手と、何年も投げて少数にとどまった投手では意味が異なる。ここではNPB公式の歴代上位18記録を確定部分とし、19位タイ相当の5ボークの確認例を追加する。投球回あたりの頻度や同一年の順位も参考として比べる[1][11]。
詳細
NPBシーズンボークランキングTOP20
NPB公式の「シーズンボーク記録」には6ボーク以上の18記録が掲載されている。1位は2007年の阪神・ジャン12、2位は2003年の広島・ブロック11、3位は1973年の南海・江本孟紀10。6ボークの9記録は10位タイとなる。19位タイの5ボークは公式歴代一覧に掲載されていないため、年度別資料から確認できたものだけを表の末尾に暫定追記した[1][2][3][4][5][6]。
1〜18行目はNPB公式歴代記録の全掲載件数。末尾の「19位※」5行は、同じ5ボークに並ぶ記録のうち年度別の公式資料で個別に確認できた例であり、19位タイの全員ではない。したがって本表は「完全な同順位込みTOP20」として確定・公開できる状態ではない。投球回末尾「.1」は1/3回、「.2」は2/3回。ボーク/100回=ボーク÷実際の投球回×100で計算した記事独自の参考値[1][2][3][4][5][6]。
関連記事チーム・試合1シーズンの最も高いチーム防御率投手陣が失点を重ね、1シーズンのチーム防御率が歴代最大(ワースト)となったのはどの球団か。投打の成績と当時のリーグ状況から振り返る。歴代最多のボークはどれほど極端なのか
◇2025年のリーグ最多と比べる
2025年のセ・リーグでは12投手が1ボークで並び、パ・リーグの最多はオリックス・九里亜蓮の2ボークだった。歴代最多の12ボークは、2025年パ・リーグ最多の6倍、セ・リーグの各最多値の12倍にあたる。ただしボークは走者のいる場面やプレー内容が関係するため、単純な投球の荒さを比較したものではない[1][9][10]。
◇同じ2007年のセ・リーグでは12対2
2007年セ・リーグのボーク数は、阪神・ジャンが12で1位、2位は2ボークの4投手だった。最多と2位の差は10ボークで、歴代の1位と2位の差1より大きい。異なる年代の数値を比べるだけでなく、その年のリーグ内でどれほど突出したかが分かる[1][7]。
歴代1・2位は異なる年度。2007年・2025年の比較は同一リーグ・同一年の数値で、それぞれ比較目的が異なる。2025年のセ・リーグは12投手が同率1位で、次点という表現より同率と読む方が適切である[1][7][9][10]。
投球回で割ると記録の見え方が変わる
◇同じ6ボークでも頻度は大きく違う
1951年の伊藤万喜三は42回1/3で6ボーク、同年の田中文雄は243回で6ボークだった。100投球回あたりでは約14.17対2.47となり、総数が同じでも約5.74倍の差が生じる。この計算は投球回数の違いを示すだけで、走者を置いた局面や投球動作の違いは補正しない[1]。
これはNPB公式に掲載される6ボーク以上の18記録だけを対象とした頻度順で、NPB全投手の「歴代ボーク率ランキング」ではない。走者の有無や登板ごとの投球機会などを補正していない[1]。
◇ジャンとブロックの投球回を比較する
2007年のジャンは104回1/3で12ボーク、2003年のブロックは144回で11ボーク。100投球回あたりに換算すると約11.50と7.64で、前者が約1.5倍。単純な1シーズンの合計だけでなく、投球回の違いも考慮すると記録の特徴がより明確になる[1]。
上位投手のシーズンには何があったのか
◇2003年のブロックは1イニング2ボークも記録
専門誌『週刊ベースボール』の回顧記事によると、ブロックは2003年8月5日の中日戦6回裏に2度のボークを記録。この時点で合計11ボークとなり、従来の江本孟紀の10ボークを更新した。同試合では6回まで2失点で勝利投手になった。なお現在の歴代最多は、4年後にジャンが記録した12ボークである[1][12]。
◇2007年の日本ハム・グリンは7ボークでも防御率2.21
グリンは2007年に155回を投げ、7ボークで歴代5位タイとなった。一方で9勝8敗、防御率2.21という投手成績も残している。ボークの多さが、必ずしも失点の多さや投球成績の悪さに直結するわけではないことを示す例である[1][8]。
◇2011年のジオは投球回が短くても7ボーク
2011年のジオは99回1/3で7ボーク、防御率2.72、3勝7敗。前年2010年にも5ボークを記録しているため、2シーズンで計12ボークとなった。通算記録でも12ボークで歴代9位タイに入る。一方、2010年は119回1/3、2011年は99回1/3で、どちらも200投球回には届いていない[1][5][8]。
◇歴代3位の江本孟紀は通算ボーク数でも1位
江本孟紀は1973年の南海で10ボークを記録した。通算では24ボークでNPB歴代1位である。1973年は217回1/3に登板し、12勝14敗、防御率2.73。シーズンと通算の両方で上位に残った投手だが、1973年の投球数すべてをボーク原因に結び付けることはできない[1][13][14]。
19位タイを完全に並べるには追加調査が必要
◇NPB公式歴代一覧は6ボーク以上で区切られている
NPB公式シーズンボーク歴代一覧の掲載条件は「6ボーク以上」で、最終行は10位タイ・6ボークの9記録である。これに続く順位は19位タイの5ボークとなるが、歴代一覧だけでは該当するシーズンすべてを把握できない。5ボーク記録について年度別リーダーズや個人年度別成績を調査し、今回は5例を確認した[1][2][3][4][5][6]。
◇確認済みの5ボークには複数の外国人投手が並ぶ
2006年楽天と2008年日本ハムのグリン、2008年巨人のバーンサイド、2010年広島のジオ、2011年オリックスのフィガロはいずれも年度別公式記録で5ボークを確認できる。グリンは2007年の7ボークも含め、2006~2008年の3シーズンで計17ボークを記録した。これら以外にも5ボークのケースが存在する可能性があり、表で取り上げた5例だけが全員だとは断定しない[2][3][4][5][6][8]。
◇公開時には19位タイの完全照合が必要
このランキングの19位タイを完全な形で公開するには、過去の全シーズン・全球団について5ボークの記録を検索し、同一年度の重複や同順位を確認する必要がある。現状の公式歴代一覧と補足確認だけでは網羅性を担保できないため、本ファイルは「上位18記録確定・19位タイ調査継続」の原稿として管理する。確定していない人数や「総記録数」を記事で断定しない[1]。
ボークと暴投は別の種類の記録
◇ボークは投手の反則動作に対するルール
ボークは主に走者がいるときの投球・けん制動作などに関する反則である。投球を始めて途中で止める、塁へけん制する際に適切に踏み出さないなどの違反が含まれる。暴投は捕手が通常の守備で処理できない投球によって走者が進むなどしたときの記録であり、ボークとは判定理由が異なる[11][15]。
◇ボークを宣告された投球でもプレーが有効になる場合
NPB公式記録員の2025年コラムでは、2025年5月18日のソフトバンク対楽天戦でボークが宣告された球を打者がバントした事例を紹介している。プレーの結果、打者が一塁に達し、全走者も1つ以上進塁したためボークを適用せず、結果は有効になった。このケースでは投手にボークが記録されなかった。宣告と公式記録への計上が一致しない場合があることにも注意が必要である[11]。
◇投球回100回あたりの頻度も走者状況を補正しない
ランナーのいない場面では、同じように見える不正な投球動作でも、規則上の取り扱いはボークではなく反則投球となる場合がある。「100投球回あたりのボーク」は投球機会の総量に対する比率であり、ボークが発生し得る走者ありの状況数までは考慮していない。少ない値の投手が必ずしも動作面で優れているとは限らない[15]。
このランキングで分かること
公式掲載記録では12・11・10ボークの上位3シーズンが際立っており、以降は8・7・6ボークの記録が並ぶ。2025年の各リーグ最多が1~2ボークだったことを踏まえると、上位の数字の珍しさが分かる。さらに投球回で割ると伊藤万喜三のような短い投球回での高頻度記録も見えてくる。ただし歴代19位タイとなる5ボーク全件の照合は未完了であり、公開前に追加確認が必要となる。
◇集計条件と注意点
NPB一軍公式戦のシーズンボークを対象に、2026年度終了現在の公式歴代記録から6ボーク以上の18記録を確定掲載し、年度別公式記録で確認した5ボークの5例を参考追記した。19位タイの全件は未検証のため、全順位・全員の網羅を断定しない。頻度は100投球回あたりの独自計算で、投球回の「.1」「.2」は1/3・2/3回として扱った。資料確認日:2026年10月10日。公開前要確認:5ボークの歴代全件。[1]。