詳細
5回で終わった49球完封
1970年9月15日、後楽園球場の東映―ロッテ20回戦。東映は3回裏の2点を守り、5回終了で降雨コールドの2対0。金田は5回49球、対戦15人、無安打、無四死球、2奪三振の完全投球だった。[1][2]
| チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | R | H | E |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
| 東映 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 | 6 | 0 |
5回裏終了で打ち切り。6回以降は実施されていない。R=得点、H=安打、E=失策。[2]
| 投手 | 投球回 | 球数 | 打者 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 失点 | 自責点 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 金田留広(東映) | 5 | 49 | 15 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 |
| 小山正明(ロッテ) | 5 | 未確認 | 22 | 6 | 5 | 1 | 2 | 0 |
小山は5回で6安打と1四死球を許して2失点(自責点0)。総投球数は原稿の資料では不明。ロッテには1失策が記録されている。[2]
◇3回の2点と初の20勝
東映は3回裏、1死満塁から大杉勝男の内野ゴロで先制し、毒島章一の左前適時打で追加点を挙げた。金田はこの勝利で自身初のシーズン20勝に到達。1970年の最終成績は24勝16敗、21完投、3完封、防御率2.71、316回1/3だった。東映の6安打はすべて単打で、大下剛史と張本勲が2本ずつ、毒島と岩下光一が1本ずつだった。[2][8][9]
| 位置 | 選手名 | 打撃結果 |
|---|---|---|
| (一) | 1 榎本喜八 | 2打数0安打、0打点、0三振、0四死球 |
| (中) | 2 池辺巌 | 2打数0安打、0打点、1三振、0四死球 |
| (右) | 3 A.ロペス | 2打数0安打、0打点、0三振、0四死球 |
| (左) | 4 G.アルトマン | 2打数0安打、0打点、1三振、0四死球 |
| (三) | 5 有藤通世 | 2打数0安打、0打点、0三振、0四死球 |
| (二) | 6 山崎裕之 | 2打数0安打、0打点、0三振、0四死球 |
| (捕) | 7 醍醐猛夫 | 1打数0安打、0打点、0三振、0四死球 |
| (遊) | 8 千田啓介 | 1打数0安打、0打点、0三振、0四死球 |
| 途中→遊 | 広瀬宰 | 0打数0安打、0打点、0三振、0四死球 |
| (投) | 9 小山正明 | 1打数0安打、0打点、0三振、0四死球 |
| 合計 | 15打数0安打、0打点、2三振、0四死球 |
| 位置 | 選手名 | 打撃結果 |
|---|---|---|
| (二) | 1 大下剛史 | 3打数2安打、0打点、0三振、0四死球 |
| (中) | 2 白仁天 | 3打数0安打、0打点、1三振、0四死球 |
| (左) | 3 張本勲 | 2打数2安打、0打点、0三振、1四死球 |
| (一) | 4 大杉勝男 | 3打数0安打、1打点、0三振、0四死球 |
| (右) | 5 毒島章一 | 2打数1安打、1打点、0三振、0四死球 |
| (三) | 6 岩下光一 | 2打数1安打、0打点、0三振、0四死球 |
| (捕) | 7 種茂雅之 | 2打数0安打、0打点、1三振、0四死球 |
| (遊) | 8 大橋穣 | 2打数0安打、0打点、2三振、0四死球 |
| (投) | 9 金田留広 | 2打数0安打、0打点、1三振、0四死球 |
| 合計 | 21打数6安打、2打点、5三振、1四死球 |
打順は先発の順。広瀬宰は千田啓介に代わる遊撃の途中出場で、打席はない。1970年の打席順は復元できないため、各選手の試合合計を記載する。有藤通世は当時の登録名。[2]
| 回 | 対戦打者(打順) | 実際の球数 |
|---|---|---|
| 1 | 榎本喜八/池辺巌/A.ロペス | 未確認 |
| 2 | G.アルトマン/有藤通世/山崎裕之 | 未確認 |
| 3 | 醍醐猛夫/千田啓介/小山正明 | 未確認 |
| 4 | 榎本喜八/池辺巌/A.ロペス | 未確認 |
| 5 | G.アルトマン/有藤通世/山崎裕之 | 未確認 |
| 合計 | 15打者 | 49 |
打順と15打者連続アウトから整理した対戦順。各回の投球数は判明せず、49球を5等分した推定値は記載しない。三振は池辺とアルトマンが各1だが、どちらの打席だったかは未確認。[1][2]
◇完封勝利と完全試合で異なる扱い
金田は5回を一人で投げ切って完封勝利を記録した。一方、NPB公式では「参考・コールドゲームでの無安打無得点試合」に掲載され、☆印で完全投球を示している。正規の完全試合としては数えず、「5回パーフェクト」として区別する。[1][3]
5回でコールドになった試合では、先発が4回を投げて交代していても勝投手になれる場合がある。ただし、それは一人で投げ切る完封勝利とは別の条件だ。金田は5回すべてを投げている。[1][4]
| 選手名 | 球団 | 年月日 | 相手 | 投球回 | 球数 | スコア |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 金田留広 | 東映 | 1970/9/15 | ロッテ | 5 | 49 | 2–0 |
| 和田功 | 毎日 | 1956/6/10 | 近鉄 | 5 | 62 | 7–0 |
| 石川雅規 | ヤクルト | 2024/6/2 | 楽天 | 5 | 65 | 4–0 |
| 三井雅晴 | ロッテ | 1976/4/14 | 近鉄 | 5+ | 69 | 2–0 |
| 菅原勝矢 | 巨人 | 1971/9/6 | ヤクルト | 6 | 98 | 4–0 |
歴代順位ではなく、公式・専門資料で球数を確認できた例を比較した表。金田49球は同じ5回完封の和田功62球より13球、石川雅規65球より16球少ない。金田・和田・三井・菅原は無安打、石川は4安打。三井の「5+」は6回に入ったがアウトを追加せずに終わった投球回表記で、69球は終了時点の総球数。[1][6]
近年の参考例で打席をたどる
石川雅規(ヤクルト)は2024年6月2日の楽天戦で5回65球の完封勝利を挙げた。5回終了降雨コールドで4対0。金田より16球多いが、NPB公式の試合経過から打席の結果と一部の打席別球数まで検証できる例だ。試合時間は1時間19分だった。[6][7]
2024年6月2日 楽天対ヤクルト3回戦 楽天モバイルパーク。石川は19打者に対し4安打、無四死球、1奪三振で無失点。ヤクルトは初回に西川遥輝・長岡秀樹の連続二塁打と村上宗隆の2ランで3点を先行し、4回にも1点を加えた。[6][7]
| チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | R | H | E |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ヤクルト | 3 | 0 | 0 | 1 | 0 | 4 | 7 | 1 |
| 楽天 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 |
5回終了降雨コールド。[6]
| 位置 | 選手名 | 打撃結果(打席順) |
|---|---|---|
| (右) | 1 小郷裕哉 | 右飛 二併 一ゴ |
| (遊) | 2 村林一輝 | 三ゴ 左飛 |
| (中) | 3 辰己涼介 | 二ゴ 一ゴ |
| (三) | 4 鈴木大地 | 中安 一ゴ |
| (左) | 5 渡邊佳明 | 左飛 左安 |
| (指) | 6 浅村栄斗 | 見逃 右飛 |
| (一) | 7 フランコ | 左二 遊ゴ |
| (捕) | 8 太田光 | 投ゴ 三ゴ |
| (二) | 9 小深田大翔 | 三バ安 二ゴ失 |
| 合計 | 19打数4安打、0打点、1三振、0四死球 |
| 位置 | 選手名 | 打撃結果(打席順) |
|---|---|---|
| (中) | 1 西川遥輝 | 左二 二ゴ 二ゴ |
| (遊) | 2 長岡秀樹 | 右二① 中飛 二ゴ |
| (三) | 3 村上宗隆 | 右中本② 一ゴ 中飛 |
| (左) | 4 サンタナ | 左安 中飛 三ゴ |
| (指) | 5 青木宣親 | 一併 右安 |
| (二) | 6 山田哲人 | 二ゴ 右中二 |
| (一) | 7 オスナ | 三ゴ 四球 |
| (捕) | 8 中村悠平 | 右飛 中安① |
| (右) | 9 丸山和郁 | 二ゴ 三邪飛 |
| 合計 | 21打数7安打、4打点、0三振、1四死球 |
見逃=見逃し三振、併=併殺打、二=二塁打、本=本塁打、三バ安=三塁へのバント安打、二ゴ失=二塁手の失策による出塁。①②は打点。安打を赤字太字で示す。[6][7]
◇初球アウトは2打席、4回は10球
石川が初球で打ち取ったのは4回の浅村(右飛)と5回のフランコ(遊ゴ)の2打席。4回は辰己3球、鈴木2球、渡邊4球、浅村1球で計10球。4人とも2ストライクになる前に決着しているため、この回の球数はNPB公式のカウントから確定する。[7]
| 回 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 実球数 | 未確認 | 未確認 | 未確認 | 10 | 未確認 | 65 |
ほかの回には2ストライク後に決着した打席があり、カウント表示だけではファウルの投球数を復元できない。打席別の最多球数も不明。[7]
総球数と投球効率を分けて読む
金田の49球は5回で1回平均9.80球、石川の65球は5回で13.00球。一方、柴田英治は9回を71球で完封しており、1回平均約7.89球だ。金田のほうが総球数は22球少ないが、投球回も4回短い。総球数の比較と、1回当たりの投球数の比較は分けて考える。[1][5][6]
関連記事投手最も少ない球数で達成した9回以上の完封勝利調査範囲と記録の位置づけ
対象はNPB一軍公式戦とその前身の1リーグ時代で、一人の先発投手が試合終了まで投げ、相手を無得点に抑えて勝った試合。降雨などによる9回未満のコールドゲームも含む。継投完封、無失点の引き分け、ノーゲーム、二軍、オープン戦、ポストシーズン、MLBは対象外。
49球は試合終了までの総投球数で、途中経過の値ではない。NPBの無安打無得点試合一覧に載る公式の数値を使う。ただし、その一覧の対象は無安打無得点試合であり、安打を許した完封も含めた全試合の投球数順位は示していない。歴代最少の認定と、確認できた試合の最少値を区別する。[1]
完封全試合の投球数を網羅した公式順位はないため、表は確認例の比較とした。NPBの無安打無得点一覧で検証できる球数と、9回以上・コールド除外の記録を混同しない。[1][5]
金田の回別・打席別の球数、初球アウトの数は未確認。1970年の個別試合資料[2]は本校閲時に再取得できず、原稿の得点経過・打撃成績は内部検算のみ。石川の投球数は公式経過で算定できる範囲にとどめた。資料確認日:2026年10月20日。